お茶会での抹茶の正しい飲み方は?

観光地の日本庭園を立ち寄ったときやイベントなのでお茶会を体験する機会がよくあります。

以前も書きましたが、日本人としては一度は体験してみたい。

ホントは飲んでみたいけど・・・・飲み方がわからないし・・・・

そんなあなたも大丈夫!ここでは抹茶の飲み方を紹介します。



抹茶を飲む前に、「お菓子をどうぞ」

お茶菓子は、抹茶をより美味しくいただくために、飲む前に召し上がります。

お茶会では亭主から「お菓子をどうぞ」と言われたら、お辞儀をして手をつけます。いただくときには、次客に対して「お先に」と挨拶をしてからいただきます。その間、抹茶が点てられます。

お茶菓子はまんじゅうや餅菓子などの生菓子を「主菓子」、せんべいや落雁など乾いたお菓子を「干菓子」といい、濃い茶の場合は主菓子、薄い茶の場合は干菓子が振る舞われます。

大福や干菓子などは手で、生菓子や羊羹などは黒文字(爪楊枝のようなもの)を使用しますが、大きいものは手で割ったり、黒文字で切り分けます。お茶が出されるまでに食べきるのがマナーとされます。


ちなみに余談ですが、最初からお盆にお菓子と抹茶が出たりするお店では、特にルールはありませんのでみなさんの好きなように召し上がられるのが、一番お茶が美味しく感じられると思いますよ。



さぁ、抹茶を飲んでみましょう。

みなさんもご存知とは思いますが、抹茶を飲むときの茶碗は普通の湯飲みとは違い、幅が広く片手では扱う事はできません。茶碗はまず右手で持ち、左手を添え、両手で胸のあたりまで持っていきます。

抹茶が出されるときは、飲む人の方に茶碗の正面の模様が見えるように置かれます。その模様に口をつけないよう、右手で添えながら2回ほど時計回りに回します。

抹茶は一口飲んで、茶碗を置くことはできませんので、二、三口で飲みきりましょう。〈一応、飲みきれる量でだされるので、ご安心を。)最後に茶碗に残っている抹茶を「スーッ!」と音を立てて吸います、これはお行儀が悪い事ではありませんので、手短に「スーッ!」とやられて下さい。

飲み終わったら茶碗の正面を出してくれた人の方に向くように、今度は反時計回りにして右手で置きます。

※流派により、作法が若干異なります。



最後におさらいとポイント。

みなさん、お分かりになられましたか?そんなに難しいことではありません。

「お菓子をいただき、お茶が出たら右手を添え、正面を向こうに向け、最後まで飲みきる」これさえ、頭に入っていれば、お茶会によばれてもバッチリです。

また、畳の上でのお茶会での作法ですが、ここでは畳の縁がポイントとなります。畳の縁は亭主と私たちを分ける、いわば結界のような意味があります。畳の縁の外に出された抹茶を自分の縁のうちに一度置きます。縁の外に置かれた茶碗は飲まないでくださいね。

飲まれましたら、右手の指で口を付けたところを軽く拭き、茶碗を正面に向きなおしてから一度自分の前に置きます。そして、もう一度持ち、相手側の畳の中へお返しします。


いかがでしたか?そんなに難しくないはず。何度か体験すればきっとお茶の作法も抹茶も楽しめますよ。

是非一度、お茶という日本の文化を味わってみてください。