茶道に使われる干菓子とは?

抹茶の味を引き立てる茶菓子「主菓子(おもがし)」の紹介を前回したのですが、今回は薄茶の時に振る舞われる「干菓子(ひがし)」の種類をご紹介します。

「干菓子」は水分の少ないお菓子で、主菓子とは違い日持ちもします。

四季を表すものが多く、その土地ごとの味わいを楽しむことのできるお菓子です。



打ち物

代表的なお菓子は落雁や和三盆などがあり、きな粉やみじん粉(餅米を蒸し乾燥させ挽いたもの)に砂糖を混ぜ合わせ、木の型にいれ型をとって仕上げます。

落雁で有名な金沢の長生殿(ちょうせいでん)は日本三名菓の一つでもあり、献上菓子として使われたといわれています。最近では、様々な形や味を楽しむことができるようです。



押し物

塩がま・むらさめなどが有名で、打ち物と違い水分が多く、しっとりした口どけの良いお菓子です。

寒梅粉(みじん粉を更に細かくしたもの)に砂糖などを混ぜ、木型に入れて押したもの。



掛け物

あられや豆・飴などに砂糖をかけたり蜜をかけて衣をつけたもので、よく耳にするのは、ひなあられ・石衣・おこしなど。やや固めのお菓子が多くあります。



焼き物

焼き物は小麦粉や米・もち米を焼いたもので、せんべい程の硬さではなく、ボーロの様に柔らかい歯ざわりのお菓子です。有名なお菓子は、麩焼煎餅・丸ボーロ・松葉など。



飴物

水飴に砂糖を加えた物を煮詰めて冷やし、それを引き伸ばしたり、象ったりして細工したお菓子。

金平糖(こんぺいとう)や有平糖(あるへいとう)・翁飴(おきなあめ)など、見た目の可愛いものやガラス細工のようなものがあります。その形とは対照的に、非常に作るのに手間がかかるお菓子です。